【令和6年4月から減算】身体拘束適正化~虐待との違いなど~

身体拘束適正化~虐待との違いなど~
を解説します。

身体拘束適正化のポイント

・令和4年4月1日から義務化されました
・研修、委員会だけでなく、チェックリストや周知が必要です
・施設・居住系サービス…所定単位数の10%
 訪問・通所系サービス…所定単位数の1%

減算

以下の要件を満たしていない場合に身体拘束廃止未実施減算が適用されます。

身体拘束適正化措置
① やむを得ず身体拘束等を行う場合、その態様及び時間、利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記録すること。
② 身体拘束適正化検討委員会を定期的に開催し、その結果について従業者に周知徹底を図ること。
③ 身体拘束等の適正化のための指針を整備すること。
④ 従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。

①身体拘束の対象者がいなくても、事業所側で身体拘束に対応できる体制が整っていない場合、減算の対象となります。
②委員会とは、事業所内で発生している身体拘束等について、その状況等を分析、報告する場です。
③事業所としての身体拘束等に対する考え方や対応方法を定めたものです。
④研修には対面、書面、オンライン等様々な形式がありますが、どのような形式でも問題ありません。

虐待との違い

虐待の要件の一つであり、「身体的虐待」の1類型です。
虐待のカテゴリーの中に身体拘束があり、
報告・相談件数が多かった背景があるため、
身体拘束について詳細なルールが決められました。

委員会とは?

身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を定期的に(年1回以上)開催し、その結果について従業者へ周知徹底を図ること。

ア.身体拘束等を報告するための様式を整備すること。
イ.身体拘束等の発生ごとに状況を記録し、報告すること。
ウ.イで報告された事例を集計し、分析すること。
エ.身体拘束の発生状況を分析し、発生原因、結果を取りまとめ適正性と適正化策を検討すること。
オ.報告された事例及び分析結果を従業員に周知すること。
カ.適正化策を講じた後に、その効果について検討すること。

研修について

研修とは、従業員の身体拘束等に関する知識、スキルを高め、実際に身体拘束等に接する際に、適切に対処できる力をつける目的に行うものです。
・指針に沿った形で研修を実施してください。
研修には対面、書面、オンライン等様々な形式がありますが、どのような形式でも問題ありません。記録を適切に残してください。
・記録にはいつ誰が受講し、どのような内容が行われたか分かるように残してください。
・虐待防止の研修と一体で行っていただいてもかまいませんが、必ず身体拘束も含まれていることが分かるように記録を残してください。
・定期的な研修とは別に新規に採用した従業者に対し、必ず身体拘束等の適正化の研修を実施してください。

身体拘束適正化指針

和歌山県の様式が参考になるのでおススメです。
管理者等の氏名を変更してお使いください。

https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/040400/shitei_jigyosyo/yoshiki.html

実地指導(指導検査)における身体拘束適正化

・身体拘束等適正化担当者の選任記録
→専任の身体拘束等適正化担当者を置いてください。

・身体拘束適正化検討委員会の設置規程

・身体拘束適正化検討委員会の議事録
→虐待防止の研修と一体で行っていただいてもかまいませんが、必ず身体拘束も含まれていることが分かるように記録を残してください。

・身体拘束適正化指針の整備
→「利用者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針」が抜けていることが多いです。

・身体拘束適正化研修の研修記録

特に「施設・居住系」で抜けている場合、
10%の減算となりますので、よく注意して下さい。
虐待防止も一緒に対策しておきましょう。

【令和4年4月義務化】虐待防止について~実地指導で引っ掛かり易い落とし穴~

身体拘束適正化~虐待との違いなど~について解説しました。

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