【市場規模から補助金まで】障害福祉サービスの事業譲渡・M&Aのメリットとデメリット

障害福祉サービスの事業譲渡・M&Aのメリットとデメリットについて解説します。

障害福祉サービスの事業譲渡・M&Aのポイント

・障害福祉業界は、約3兆円の市場規模です
・事業所譲渡の場合、許認可申請(指定申請)が発生します
・コロナ禍の影響で倒産率は上がりましたが、依然として安定した業種です
・特殊な法制度があるため、常に情報のアップデートが必要です

障害福祉サービス、障害福祉業界の市場規模

市場規模や将来性に関しては、以下の記事で解説しています。

【2024年最新版】障害福祉業界について【市場規模から将来性まで徹底解説】

障害福祉業界は、総費用額が約3兆円の市場規模です。
参考として、介護は約11兆円保育・幼児教育は約4兆円と言われています。
また、メイク用品などの化粧品業界や、衣服やブランド品のリユース業界も同じ3兆円規模の市場を持つと言われています。

障害福祉サービスの主な廃業・倒産の理由

2020年の「障害者福祉事業」の倒産と休廃業・解散(以下、休廃業)は、合計127件(前年比6.6%減)だった。
2013年以来、7年ぶりに減少したが、2019年に続き2年連続で100件を上回った。
倒産は20件(同33.3%減)と、新型コロナ支援効果で抑制された。
一方、休廃業は107件(同0.9%増)で過去最多を更新、明暗を分けた。
休廃業が増えた要因は、慢性的な人手不足に加え、コロナ禍の感染防止対策への負担増など、深刻な業績低迷も大きい。
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1190513_1527.html

・ご利用者様が集まらなかった
障害福祉サービスは比較的、「営業活動が少なくて済む」と言われています。
障害をお持ちの当事者の方は、安定した生活を望むため、
同じ事業所に通うケースが多く、
一度ご利用者が集まってしまえば、安定した運営が可能となります。
(就労系サービスは、利用期限があるため、営業活動や周知が必要です。)

しかし、ご利用者様が定着せず、営業活動を怠っていた場合、
「利用者が集まらないので廃業します」
と廃業・倒産してしまうケースがあります。

・人員不足のため
「人手が足りない」といった場合、他業種では、効率化や、お客様を減らすといった施策が思い付きますが、
障害福祉業界では、「最低でも〇人が必要です」という「人員基準」と呼ばれるルールが存在します。
特にサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者が居ない場合、
売上(報酬)が30%~50%減ってしまいます。
そのため、障害福祉業界では、「採用」は力を入れるべき業務です。

・法令違反により処分を受けた
上でも述べた通り、障害福祉サービスには、
多くのルールが存在し、適正な運営が求められます。
人員不足による返金処分だけでなく、
・作成するべき書類を残していなかった場合
・請求できないはずの報酬を請求していた場合
も返金処分となります。
1000万円を超えることも珍しくなく、
廃業の理由の一つとなっています。

事業譲渡・M&Aの補助金など

事業譲渡の場合、補助金を利用できる場合があります。
https://jsh.go.jp/
・委託費(FA・仲介業務に係る委託費用は、M&A登録専門家への支払のみ補助対象)
・システム利用料
などが対象経費として認められます。
2分の1~3分の2が補助対象であり、
上限額は600万円~となっています。
事業譲渡・M&Aの際は、確実に利用したい補助金です。

障害福祉サービスの事業譲渡・M&Aの形態

法人譲渡

法人譲渡の場合は、
「法人の変更」には該当せず、
許認可申請の負担は少なく済む可能性があります。
しかし、法人を取得する場合は、
税務状況や融資など慎重にデューデリジェンスを行う必要があります。

事業所譲渡

事業所の譲渡の場合、
「新規指定申請」と呼ばれる許認可申請が必要になります。
ここで書類の提出にミスがあると、
・譲渡のスケジュールが遅れる
・行政処分を受ける
・許可(指定)そのものが取り消される
といった可能性があります。
不安な場合や、申請に時間を掛けられない場合は、
是非ご相談ください。

サービス紹介・料金

行政とのやり取り

事業譲渡の際、自治体によっては、面談を求められます。
・事業計画について
・障害福祉サービスの経験はあるか
・開業する理由
・ご利用者様や職員の処遇について
を聞かれるケースがあります。
適正な運営が出来ないと判断された場合、
事業譲渡が済んでいても、開業出来ない可能性もあります。
そのため、行政に提出する事業計画書は作り込みが重要になってきます。

許認可の申請(指定申請)

許認可(新規指定申請)の事務作業の前に、
こちらの本をお読み頂くと、
全体の概要やスケジュールを把握できます。
是非お読みください。

https://amzn.asia/d/9Q7KoYk

障害福祉サービスの事業譲渡・M&Aのメリットとデメリットについて、
解説しました。

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