【わかりやすく解説】共同生活援助(障害者グループホーム)とは~類型と概要、違いについて~
共同生活援助(障害者グループホーム)の類型と概要について解説します。
介護保険法を根拠に、認知症高齢者が住むグループホームとは異なりますので、
ご注意下さい。
以前は、「共同生活介護(ケアホーム)」と呼ばれる事業もありましたが、
一元化されました。
現在、
・空き家対策や投資目的
・行政の後押しする地域支援
・他の障害福祉サービスと比べ、報酬が下がっていない
などの理由で注目されています。
また、現在は精神障害(精神疾患)を持つ方を対象にしたグループホームのニーズが高く、
補助金の制度の後押しも注目されています。
概要とその類型について解説します。
共同生活援助(障害者グループホーム)のポイント
・重度・重複障害を持つ方などを受け入れるグループホームは、報酬が増加しています。
・介護型、外部サービス型、日中支援型、サテライト型の4つの類型があります。
・事業所数も利用者数も増加しており、当事者や家族からのニーズも高いです。
共同生活援助(障害者グループホーム)の概要~ケアホームからの一元化~
主に4~5人の障害を持つ方が、
共同生活する住居を「共同生活援助(障害者グループホーム)」と呼びます。
2014年の法改正の前は、「共同生活介護(ケアホーム)」とグループホームが混在していましたが、グループホームへと一元化されました。
また、法改正以前は、障害支援区分2以上の方が対象でしたが、
現在は支援区分無しでも入居可能です。
基本的には、それぞれご自分の部屋で生活しつつ、
世話人や生活支援員が食事や入浴など必要な介助を行います。
シェアハウスに家事担当者がいるイメージです。
障がいのある方は、親元から離れて、あるいは入所施設から出て、地域の皆様と同じように普通に暮らしたいと望んでいます。障がいがあっても他の人と同じように、地域で普通に暮らすことは、人としての当然の権利です。
障がい者グループホームは、そうした思いを実現するために、必要なサポートを受けながら、数人の仲間と一緒に暮らす「住まい」です。「入所施設」とは違います。
障がい者グループホームは、「家庭的な雰囲気で暮らせる住まい」であることを大切にしています。そのため、一戸建てやマンション、公営住宅等の住戸をそのまま利用しているグループホームが多く、入所施設とは違って、それぞれ2人から数人程度の少人数で暮らしています。
大阪市 「障がい者グループホームのことを知ってください」
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000461579.html
共同生活援助(障害者グループホーム)の4類型
グループホームには、現在4つの類型があり、
それぞれ必要なスタッフの数(人員基準)や、広さなど(設備基準)が異なり、
類型ごとに報酬が定められています。
また、報酬は障害支援区分によって変わります。
障害支援区分についてはこちらの記事です。
介護サービス包括型
666単位~171単位(世話人の配置及び障害支援区分に応じて)
・食事、入浴、排泄等の介護
・日常生活の援助
・最も事業所数が多い
外部サービス利用型
244単位~114単位 (世話人の配置に応じて)
95単位~ (標準的な時間に応じて(受託居宅介護サービス))
・主に夜間、休日等のサポート
・就労や日中サービスとの連携
・外部サービスを利用(居宅訪問介護など)
標準的な時間に応じて(受託居宅介護サービス) 95単位~
日中活動サービス支援型
1,104単位~279単位 (世話人の配置及び障害支援区分に応じて)
・昼夜を通したサポート
・一時的な宿泊の場
サテライト型
本体ホームの単位と同じ
・グループホームとは別に、離れた住居で一人暮らしに近い生活を支援します。
グループホームと共同生活援助の違い
共同生活援助=グループホームと考えられ、言葉の意味は同じですが、
高齢者向けの認知症対応型共同生活介護のグループホームと混同してしまうケースがあります。
共同生活援助
・障がいのある人向け
認知症対応型共同生活介護
・認知症のある高齢者向け
認知症グループホームは、「認知症対応型共同生活介護」として介護保険上に位置付けられ、
認知症の人へ少人数(5人から9人)を単位とした共同住居の形態でケアを提供しています。
家庭的で落ち着いた雰囲気の中で、
食事の支度や掃除、洗濯などの日常生活行為を利用者やスタッフが共同で行うことにより、
認知症状が穏やかになり安定した生活と本人の望む生活を実現することができます。
https://www.ghkyo.or.jp/greeting/whats-grouphome
共同生活援助(障害者グループホーム)の1日のスケジュール例
最も事業所数の多い、介護サービス包括型を例にしています。
以上、共同生活援助(障害者グループホーム)の類型と概要について解説しました。
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